御曹司は溺愛彼女を捕えて離さない
そしてまた怒涛の日々が始まる。

大河はやっぱりまめな男だった。

毎日朝起きれば連絡が来る。
完全に時差を把握していて、タイミングよく連絡が来る。

向こうが仕事中でもビデオで話したりして顔も見せてくれる。

なんだこれ。
全然寂しくなる間もないんだが!?

思ってた遠距離と違う。

そして気づけばあっという間に二週間がたっていた。

明日は土曜日の休みだ。
ニューヨークでも休みのシフトは変わらず隔週で必ず土日祝日のどれかは休みになる。

大河は何するのかなー。
なんて思いながら店を出る。

「よっ」

え?

そこには二週間前の正月休み以来の大河がいた。

「来たぞ」

イタズラに成功したみたいな顔でニカッと笑った。

「え!? 仕事は!?」

「ん? 休みとった。ほら俺めっちゃ有給溜まってるし」

「大丈夫なの!?」

「大丈夫。別に俺が一日休んだところで会社潰れないし」

うわっ。

「来るペース早くない!?」

「そうか? 2週間もたったぞ」

おいおい。
せいぜい次に会えるのは数ヶ月後とかだと思ってたぞ。
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