御曹司は溺愛彼女を捕えて離さない
日本
〜大河side〜

GWが過ぎ、その後も春香の休みに合わせて隔週でニューヨークへ会いに行って、春香がニューヨークへ行ってからすっかり二年が経とうとしていた。

「大河、今週も金曜日は休んでニューヨーク?」

秘書の翠がニヤニヤ笑いながら執務室で仕事をする俺に話しかけてくる。

「ん」

俺はキーボードの手を止める事なく返事をする。

「てか金曜日、結局移動中仕事してるじゃん。ちゃんと休みなよ」

「いいんだよ別に」

「それにしても変わらずラブラブだねぇ」

「言ってろ」

「春香ちゃん、可愛いもんねー。もう付き合って一年半くらいだよね?」

そうだな。

「お前さ、まじでリモートで向こう行く?」

丈慈が言う。
それな。

「ああ。それでもいいよな」

「春香ちゃんいつまでいるかわかんないんだろ?」

「ああ」

「そろそろキツいんじゃねぇ?」

正直言うと俺は結構限界だった。
離れたくなくて。
春香はそこまでじゃなさそうだけど。
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