御曹司は溺愛彼女を捕えて離さない
「親父さん。さっきプロポーズさせてもらいました。春香さんからも承諾を得たので、本日から僕のうちに連れて帰ります」

「春香、本当か?」

親父さんは春香に問う。

「あ、うん。こちらの大河さんと結婚したいんだけど…え?」

親父さんは俺を見る。

「大河くん。ありがとう。娘をよろしくお願いします」

親父さんは安心したように微笑む。

「はい。必ず幸せにします。ありがとうございます」

俺と親父さんはまるで同盟を結んだ者同士のように握手を交わす。

「春香。何してる。ちゃんと挨拶しなさい」

親父さんが春香に言う。

「え? あ、よ、よろしくお願いします?」

とりあえずみたいに頭を下げる春香。

「よし。それじゃ、早速連れて帰ります。サインはまた後日伺いますので」

「ああ。わかった。それじゃ。春香またな。大河くんと仲良くな」

「あ、え? う、うん。そ、それじゃ」

「行くぞ、春香」

そう言って春香の手を取り屋敷を後にする。

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