御曹司は溺愛彼女を捕えて離さない


「顔出ししてないのがまたミステリアスで、惹かれるものがあったのよ。わかる?」

すげー熱くなってる。
トリートメントを流す。

「デザイナーの結さんなんて、雲の上よ?」

春香の髪をクルッとまとめて頭のてっぺんにお団子を作る。
次は洗顔。
泡立たせ顔を洗う。

「むしろ存在してるのかも謎だったんだから」

春香はそれでも喋り続ける。
ジャーっと流してやる。

ボディータオルにソープを出してまた泡立てる。
左手から。

「全然普通に存在してるから」

「ほんっとにビックリ。そんな人が、私の事知ってるって、ヤバ過ぎる」

クルッと向きを変えて背中を洗ってやる。

「春香と初めてあったワインの品評会の時に着てたスーツ。あれ結ちゃんが用意してくれたんだ」

今度はしゃがんで足を洗う。

「通りで! YUIのデザインぽいとは思ったんだけど見た事なくて」

やっぱりしっかりチェックされてたのな。

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