御曹司は溺愛彼女を捕えて離さない
いやいや、あの男はとんでもない男だ。
もう本当に降参も降参でっせ。

これからは私ができる事、ひとつひとつ大河に返していこう。
一生かけて。
私も大河に証明するんだ。

愛してるって。

はぁー叫びたい気分だわ。
ふふふふっ。

どーれ、シーツでも洗いましょうかね。
寝室に向かいシーツを引っ剥がす。

これ毎日洗う事になるのか?

なんでもいい。
何度だって洗ってやる。

その時、ガチャっと玄関が開く音がした。

え?

私はぐしゃぐしゃシーツを丸めて抱えたまま覗く。

そこには、体格のいいマスクを付けたおばちゃんが掃除道具を持って立っていた。

い、いかにもな人。

「あら? 奥様、いらしてたんですか? 失礼しました! はじめまして、ハウスキーパー任されてます土井三津子ですー!」

ハウスキーパー?

すると携帯が鳴る。
大河だ。
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