御曹司は溺愛彼女を捕えて離さない
「なぁ。服しかねぇの?」

「え? 逆に他にある?」

「そっちも服?」

「そうだけど?」

「ははは。さすがだわ」

そりゃショップ店員だったんで、同じ服ばっかり着れませんからね。

「これとこれ、何違うの?」

「ここ違うじゃん」

「ああ。ほんとだ。言われないとわかんなかったわ」

「ふふふふ。楽しそうだね大河」

二人でバーに服を掛けていく。

「楽しい。やっとここのスペース埋まってきて嬉しい」

そう言ってニコニコと答えた。

「え、なんかキュンなんだけど。かわいい! なに今の」

「は?」

急にジトっとした目になる。

「今の顔、めっちゃ可愛かった!」

「やめろ」

一言でスパーンだ。

「可愛い、可愛い!」

面白くてわざと言う。

「おい。その口塞ぐぞ」

「かわ…

そして最後まで言う前にやっぱりキスで塞がれた。
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