御曹司は溺愛彼女を捕えて離さない
「あっ…はぁっ…!んっ!」

何よこれ。
こんな…
こんな激しい夜はさすがに経験した事がなかった。

ベッドに四つん這いにされ、逃すまいと両肩を後ろから掴まれ突き上げられる度に悲鳴をあげてしまいそうになる。

「ふっ…はぁっ!…あっ!」

打ち寄せては引く波に攫われてしまう。

互いに濡れた身体を寄せ合い熱く燃えるような時間は朝まで続いた。


そして朝から彼の携帯に何度か通知が入る。
彼はチラッと画面を見ただけで応じない。

私も見えた。

"翠"

女かよ。
そりゃ出れないよねさすがに。

そして私をまた見下ろし腰を沈める。

まただ。

「チッ」

彼は私の中に入ったままついに電話を取る。

そして一言二言話す。

「行くわ、最高だったわ。またな」

彼はそう言って私から離れシーツをかけるとオデコにひとつキスをして部屋から出て行ってしまった。
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