御曹司は溺愛彼女を捕えて離さない
それからお弁当を作り、支度を整える。
バイクにしようとも思ったけど、今日は車にしよう。
帰りに買い出しにも行けるし。

そろそろお昼だからちょうどいいよね。

赤のピックアップに乗り込みエンジンをかける。

今日は、黒のクロップド丈の首のつまったタンクトップに、黒のウォッシュ加工のされたハイウエストのストレートジーンズ。
そこにチャンキーヒールの黒のサンダルだ。

髪は頭頂部から立ち上がるようなポニーテールにして、ストレートのまま。

サングラスをかけて出発だ。

会社の来客用の所に車を止めろと言われたので、その通りにする。

エントランスに入るとちょうど良く大河も降りて来たみたいで、私を見つけるなり駆け寄ってきた。

他の社員もお昼で続々と出てきた。

「お疲れ様」

「わざわざありがとな」

会社だからいつもより表情が固い。

「ふふふ。会えて嬉しい。すぐに会える距離にいるって凄いね」

すると分かりやすく驚いた顔をする大河。
そしてジッと見下ろされる。


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