御曹司は溺愛彼女を捕えて離さない
「それでも、1日の始まりと終わりにビデオで通話したりして」

思い出すとなんか恥ずかしいけど伝えたい。

「本当に好きな人なら、顔を見られるだけでもの凄いパワーになったわ」

みんな黙って聞いている。

「常に仕事も全力で頑張った。それこそ毎日こっちの土日みたいな感じでしたよ?」

驚いた顔をしている。

「それでも、顔を見て声を聞いて、それだけだけど支えになった。私がニューヨークで頑張れたのは、プライベートが充実してたからよ」

大河はそれに加えて隔週で来てくれてた。
本当に感謝しかない。

「皆さんも何か、仕事以外に夢中になる物を見つけると、楽しく働けると思います。趣味でもいいし、恋人でもいいし」

心なしかみんなの顔が明るくなった。

「あの…その恋人とは…?」

「私の今の夫よ」

うわーっとみんなが嬉しそうにした。

「きっとわかってくれるわ。あなた達が全力でブランドを愛して、プライドをもって仕事してる姿はきっととてもカッコいいもの」

「そして、理解してくれる大切な人ができたら、心から感謝と愛情を返してあげたらいいと思う」

皆んなは少し涙を浮かべている。






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