御曹司は溺愛彼女を捕えて離さない
「結さんて、あんな感じなんだね…」

「ああ。めっちゃマイペースだろ。何でも急なのよ。はははは」

「急にここに来るって?」

「そ。春香ちゃんの講習こっそり見たーい! って」

大河が物まねする。

「やめて、へんな物まねしないで」

「はははは! 本当好きだなYUI」

「当たり前でしょ!」

大河はジッと私を見下ろす。

「春香、俺も感動した。本当に」

まさか大河が来てるなんて…
え。
今更ちょっと恥ずかしくなる。

でもさっき話した事に嘘はない。

「本当に、私が頑張れたのは大河のおかげだよ。今だって、背中を押してくれたからここに立ってる」

「春香…」

「ありがとう大河。私ほど幸せな女性はいないと思う」

「これからもっとたくさんいろんな事しよう。プライベート充実させていかないとな?」

そう言って妖艶に笑った。
本当にこの人は…

私は大河に近づいてキスをした。

「愛してる」

大河はそう言って私にキスを返してくれた。
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