御曹司は溺愛彼女を捕えて離さない
「春香ー!」

また泣いた。
ははは。

「泣くな、泣くな! 天音が泣くとお岩さんなるでしょ! はははは」

「もうっ! 本当それ。でも本当に、ありがとう」

「ううん。いいのよ。これくらいしかできなかったけど。ところで結婚式はするの?」

「たぶんすると思う」

「楽しみにしてるね! 誘ってくれるでしょ!?」

「もちろんよ!」

「楽しみにしてるね!」

そして電話を切った。

良かったー!
本当嬉しい。

やるな神楽丈慈。

そしてそこで気づく。

あの悪魔ももしかして結婚式来るんじゃないか!?

げげー。

それはそれか。

もしいたとしても盛大に無視してやろう。

俄然燃えてきた。

お前が食い逃げした魚は大きいぞと思わせてやる。
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