御曹司は溺愛彼女を捕えて離さない
それからは自分が結婚する訳でもないのに、自分磨きに精を出す日々だ。

式は六月。

まだ半年あるな。

見てろ悪魔め。

私は何故か闘志を燃やす。

とは言っても特に何もする訳じゃないけどね。
ははは。
ジムくらいか。回数増やそ。

そして相変わらずの日々を送る。

「ありがとうございました。お気をつけてお帰りくださいね」

最後のお客様をお見送りする。

「店長ー! 発注の確認お願いできますか?」

呼ばれてレジへ向かう。
実はこの店舗の店長をしてる私。
スタッフと一緒にタブレットを見ながら確認する。

「このトップスと、アウターだけ増やそうか。あと、ショップ袋も追加で」

「はい!」

そして店舗の清掃を軽くして、戸締り作業に入る。

スタッフが全員帰った後、ぐるっと見渡し私も店を出た。

ロッカーへ行って黒のロングコートを羽織る。
オーバーサイズのデザインでそこに同色のダウンマフラーを付ける。

駐車場まで少し歩かなきゃだから。
朝晩は特に冷えるし。
< 38 / 270 >

この作品をシェア

pagetop