御曹司は溺愛彼女を捕えて離さない

山ほど聞きたいことがあるわ。

「ずっと探してた」

「はぁ？　何それ」

「とりあえず乗って」

私を他の女が乗っていた助手席に乗せようとする。
虫唾が走るわ。

「無理」

「え？」

今まで断られた事なかったんだろうか？

「私車あるし。じゃ」

そう言って早足でその場を立ち去った。

「待ってくれよ」

まだついてくるよこの人。
車置いて来ちゃってるよ？
そんな事思いながらもスタスタと駐車場へ向かう。

角を曲がれば車がある。

「少し話しだけでも」

ピッとキーを操作する。

「え、これ？」

「じゃ」

私はドアを開けてヒョイっと運転席に乗りバンと閉める。

シートベルトを付け、ポカンとしてる悪魔を横目に車を出した。

はい、お疲れ様ー。
お見送りどーもー。