御曹司は溺愛彼女を捕えて離さない
そして誘われるがままあっさりサラッと初体験も済ませた。

こんなもんなんだなと。

まぁそれからも特にガッツく訳でもなく、のらりくらりと付き合いを続けていたある日。

廊下で彼女が友達と話しているのを耳にした。

「大河くん、本当にイケメンだよね」

「本当それ。しかもアレも最高だし」

あー、俺これ聞かない方がいいヤツだな。
女は生々しく話すらしいしな。

「でもさ、なんかあっさりしてんだよね」

「あっさり?」

「そ。好きとか思ってない気がする」

いや、別にそんな事もないんだけどな。

「でも別にいいけど。あの顔拝めるだけでいいわ。全部おごりだし」

「ははは! わかる、結局そこだよねー」

「こないだもさ、ちょっとこれ欲しいんだよねーってブランドショップに連れてったらさ、カードであっさり買ってくれたの。ほら、これ! ヤバくない?」

そんなんで自慢してんなよ。

彼女だしと思って一応デートは俺もちで、プレゼントだって欲しけりゃ買ってやってたけど。

しかも顔だけ拝むってなんだよ。

なんかダル…
彼女って何?


< 43 / 270 >

この作品をシェア

pagetop