御曹司は溺愛彼女を捕えて離さない
そして後日、別に好きな人ができたとかなんとか言って振られる俺。

もう笑うしかなかった。

「なぁ、俺振られたんだけど」

いつものように丈慈達と帰りながら話す。

「はあ? なんで? なんかすげー好き好き言われてなかったか? お前なんかしたの?」

奏翔が驚きながら聞いてくる。

「いや、そうでもない。俺聞いたんだよな前に。顔と金だけって友達に話してた」

「はぁー。出たよ。女って意味わかんねぇよな」

絃も続く。

「にしてはケロッとしてんな」

丈慈に言われる。

「そうなんだよな。まったくダメージなし」

「んじゃお前もその程度だったって事だろ」

「ああ。もう彼女とかいらんわ。ダリ」

「ククククっ。まぁ、俺たちがいるしな」

奏翔が俺の肩に手を組む。

「本当にな。お前らといた方がよっぽどいいわ」

「やりたくなったらどうすんの?」

絃に聞かれる。

「まぁ、適当に」

そんな事言いながらやいやい家に帰った。
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