御曹司は溺愛彼女を捕えて離さない
会議もギリギリ間に合った。
危ねぇ。

どうやら丈慈も急いで駆けつけたらしい。
ククククっ。

そして会議が終わった後丈慈に聞かれる。

連絡先聞いたかと。

最悪だ。
本気で忘れてた。

というか、夢中になりすぎてすっぽり抜けてた。

丈慈を見れば、コイツもだったようだ。

二人してガクッとわかりやすく肩を落とす。

「なぁ」

「うるせぇ」

ため息しか出ないわ本当に。

いつもは向こうから聞かれるしな。
俺から聞くことなんてない。

というかまた会いたいと思う奴がいなかったからな。

また会いたくてもこっちから連絡とれねぇじゃねぇかよ。

俺、またなとか言って出てきたぞ。

最悪だ。

あんな暴走した事もこれまでなかった。
彼女は春香と言った。

もっと彼女を知りたいと思ったのに。
ちゃんと中身も知りたいと。

軽い気持ちで身体から繋がってしまったが、これからちゃんとしたいと思ったのに。

こんな事初めて思ったのに。
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