御曹司は溺愛彼女を捕えて離さない
あれから偶然にでも会わないかと思い、出かけるたびにアンテナを張り巡らすも見つからない。

そううまく行かないか。

変わらず翠を仕事帰りに車に乗せて送って行ったり、美空にパシられる日々。
こいつら本当に人使いが粗いよな。

まぁ車持ってねぇしな。

そんなふうに過ごす中、夜になりベッドで一人になると決まってあの日を思い出してしまう。

春香…

会いたい。

ちゃんと話しをしたい。
彼女は俺をちゃんと見てくれる子なんだろうか。

あんな身体だけじゃなくて。
いや、そっちも最高だったけど。

わかんねぇ。
でも慣れてたよな…。

やっぱり顔だけか?
俺なんて。

だから一晩付き合ってくれただけか?

ため息ばっかりだな最近。

あの声がまた聞きたい。
耳障りの良いあの声を。

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