御曹司は溺愛彼女を捕えて離さない
一度抱いたからってな。

そうだよな。

しかしどうしたもんかな。
俺、俄然やる気出て来たわ。

こういうタイプだったんか?

振り向かせたいな。

ククククっ。

つい一人の車内で笑ってしまう。

惚れてんだなこれ。

まぁ丈慈から天音ちゃん伝いに聞けばいろいろわかるんだろうが…

それはなんかちょっと違う気もするしな。
逆の立場だったら、その気がない相手に詮索されたらいい気しないよな。

自分でなんとかするしかねぇ。

まずはお友達ってやつからだな。
クククク。
おもしれー。

俺は次の日も春香のショップに向かう。
今日は営業時間に間に合った。

いたいた。

連絡先知らねぇからこうするのは仕方ない。

「春香」

「んな!?」

案の定驚いた顔をしている。

「よっ」

来たついでに服でも買ってくか。

「服、選んでくれ」

「は?」

「だから、服。選んでくれ。俺用の」
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