御曹司は溺愛彼女を捕えて離さない
パパが車の荷台にバイクを積んでくれる。

「明日は仕事だよな?」

「うん」

「それじゃ、ゆっくりでいいから気をつけて帰りなさい。バイクはそのまま車に乗せておいて、明日は俺の車で仕事に行きなさい」

「わかった」

「ありがとな。柊麻の事」

私は首を横に振る。

「それじゃ、くれぐれも気をつけて。何かあったらすぐに連絡しなさい」

そしてまたパパの運転で一度病院に戻ってパパを下ろして私は車を出した。

どうしよう…。
彼はちゃんと帰れたかな?

面倒見てもらったのに…。
パパと話し込んでるのを見て気を使ってくれたんだよねきっと。

申し訳ない事をしてしまった。

もしかして彼は私が思っているような悪魔ではないのかもしれない。

今日の彼を思い出してそんな事を思った。
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