御曹司は溺愛彼女を捕えて離さない

「本当にありがとう」

「俺もごめんな。何も言わないで帰って」

「いや、それはこっちのセリフだし。気使ってくれたんでしょ?」

「いや…まぁ。バイクで帰ってきたのか?」

「ううん。パパが私の車で来てくれたから、バイク積んで車で帰ったよ」

「そうか」

「あの…さ。ご飯食べた?」

私は聞いてみる。
ご飯でもお礼にご馳走様しようかと思って。

「ん? ああ、まだ」

「私朝ごはん食べてからまだ何も食べてなくて…どこかで食べない?」

「いいよ。どこ行く? 柊麻みたいにステーキか?」

そう言って大河はニカニカと笑う。

「ははは。いいねそれも」

「鉄板焼きのうまい店あんだよこの近くに。そこ行こうか」

「行きたい!」

「おけ。乗って」

一瞬、前に見た助手席に乗っていた美人を思い出したが今回はとりあえず大人しく乗ることにした。

「お願いします」

彼は手を支えてくれて乗るのを手伝ってくれる。

「ありがと」

「ん」
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