御曹司は溺愛彼女を捕えて離さない
「二度目はないって、言われたのかと思ってた」

「まさか!? いや…なんていうか。違う。それは」

なんだ?
なんか曖昧な…
あ、なるほどね。
まずは友達からとか言ってたもんね?

「いいよ。友達になっても」

大河は私をバッと見た。

「本当に!?」

いや、嬉しそうかよ。

「ええ。トモダチならね」

あえて"友達"を強調して言う。

「全然いい! うわ。嬉しいわ。はは。もっと長期戦になると思ってたわ」

なんだそれ。
てかどんだけ友達なりたかったのよ。

「変な事は一切なしよ」

「わかってる」

本当かよ。
あんだけやっといて。

まぁ、あれは私も合意の上だったし。

友達になるくらい、いいよね。
何より私の勘違いだったわけだし。

「ん? 丈慈さんの妹が秘書?」

「ああ」

「てことは、丈慈さんとイトコなの?」

「ん? そうだけど? 俺ら似てんだろ」

「そう? まぁ、似てるけど。近くで見ると結構違うよ」
< 86 / 270 >

この作品をシェア

pagetop