御曹司は溺愛彼女を捕えて離さない
なんなら最近までも。

やっとバイクを乗ったりするようになってからパパとの距離も縮まった気はする。

料理もそう。

これまでは絶対手伝わせてくれなかったけど、私が興味があるとようやく気づいたのか少しさせてもらえるようになった。

「…香、春香?」

ヤバい。完全にトリップしてしまっていた。

「ん?」

「はは。やっぱり聞いてねぇし」

「もう一回言って」

「連絡先、交換しようって」

あ、なるほど。
それもそうね。

そして承諾して連絡先をやっと交換した。

「やった。やっと聞けたわ」

なんだって嬉しそうだな。

「友達だもんね?」

「ああ。そうだな」

大河はまた嬉しそうに笑った。

その日から、よっぽど暇なのかまめな性格なのかやたらと連絡が来る。

< 88 / 270 >

この作品をシェア

pagetop