御曹司は溺愛彼女を捕えて離さない
私が小学生の時なんてもっとちんちくりんだったぞ?
しかも習い事なんて…
いかんいかん。

それはそれ、これはこれ。

柊麻はなんだかんだで幼い頃からいつも私の味方してくれる小さな戦士だった。
だんだんとこうやって大きくなるんだな。

どれ、寝よう。

そして夜ご飯の時間までたーっぷり寝る。

目が覚めて首の隠れる服にしっかりと着替えリビングに向かえば、食事が用意されてるところだった。

柊麻はフットサルでまだ帰って来ていない。

「手伝います」

「あら、いいんですよ? お嬢様は座っててください。お気遣い感謝します」

だよねー。
なーんもさせてくれない。

これじゃ嫁に出たとき恥ずかしい思いをするのは私なんだという事に気づいてないのだろうか。

言っちゃなんだが、掃除はともかく料理は全く出来やしない。

母もメイドをしていたくらいだから料理は全く苦にならなかったようで、私の出番はせいぜい盛り付けくらいだった。

小学生が手伝ったところでそりゃ邪魔になるだけだもんね。

今思えば、ずいぶんと優しく上手に断られてたもんよ。
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