トップオブザロック
「ルックス?俺はそんなもんに頼って音楽やってんじゃねぇんだよ。
顔がいいから売れてますなんて、まんまアイドルじゃねぇか。」


俺は勢いよく立ち上がると、力いっぱい壁を殴った。

そして滑稽なメンバー3人をもう一度一瞥した。


「俺はこんなアイドルグループ抜けて、自分でロックバンド作って売れてやるよ。じゃぁな。」


そう言って俺は、後先考えずに楽屋を飛び出した。


誰かが俺を呼び止めた気がしたが気にしない。


あいつらみんな腐ってる。
腐った奴の呼びかけに答える程俺は心が広くない。



テレビ局の外に出ると、真っ暗な空の下で俺は足を止めた。


夜風に吹かれて少し冷静になると、壁を殴った手がジンジン痛み始めた。



さぁ、これからどうする?俺。
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