きっとそれは幸せな夢だった
「いいなあ、大学生。」

「咲良ちゃんも来年には大学生だろ。」


そのために今頑張ってるんだもんな、と

橘先生は持っていた開いてない缶コーヒーを机に置いた。


「まあほどほどにな、」

「まだ全然大丈夫ですって。でも、ありがとうございます。」


橘先生の優しさは

自然で、さり気なくて、

無意識にも追い込まれている私にはすごく心地よかった。
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