私と彼の3年間
「そんなことないです、私たちは友達ですよね!」

友達って言ってくれること、友達って思っていいってことほんとに嬉しかった。
けれどそこに少し物足りなさを感じてしまうのはどうしてなのだろうか。

「ごはん、行きたいです!…先生の奢りで!」

『もちろんいいですよ。奢ります。お金はいっぱいありますんで』

冗談のつもりで奢りで!って言ったら先生ほんとに奢ってくれるみたい。
医師だもんね、そりゃあお金あるよね。

『じゃあ退院までに何食べたいか決めといてくださいね?退院決まったらすぐ教えてください。』

「はい、それを楽しみに頑張ります!」

『たとえ吉川さんが屋上行けなくても、僕は毎日休憩時間に会いに来ますから。ここで待っててくださいね。』

「空友活動出来なくても来てくれるんですね。」

『何言ってるんですか!空を一緒に見る友達じゃなくて空を見るのが好き同士な友達です。空をきっかけに知り合った友達です。』

「何焦ってるんですか、要するに友達ってことですね?」

『はい!』

そう笑顔で断言する先生に少し胸がいたんだ。

友達…かぁ
< 13 / 16 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop