ワケありニートな年下ワンコを飼いました
ご主人さまとワンコ
 薄っすら目を開けると、窓から柔らかい日差しが降り注いでいた。

 頭がぼんやりして、少し体が重い。
 昨日はプロジェクトの打ち上げをして、MISTEROへ行って……それから、どうしたんだっけ。

「ん~……」

 隣で、もぞもぞとなにかが動いている。

 そうだ。そうだった。昨日は、ガクくんに送ってもらって……途中から記憶がない。キスをされて、ベッドへなだれ込んで、そのあとは?

 待って。私、なにも着ていない。ということは、やっぱり最後までした?

 どうしよう、全然覚えていない。だけど普通に考えて、この状況なら、しているよね。

「……彩女さん?」

 布団から、ふわふわの髪が飛び出した。

「おはようございます……」

 目がとろんとしている。かわいい……じゃなくて。昨日のこと、訊かなくちゃ。

「お、おはよう、ガクくん。あの……」
「彩女さんのベッド、気持ちいい~……」

 ガクくんは、また布団へ潜ってしまった。

 あれ。そういえば私、メイクを落とさずに寝たんじゃない? シャワーも浴びていないよね?

 と、とりあえず、なにか服を着なくちゃ。
 そろりとベッドを抜け出して、ひとまず下に落ちていたブラウスを素肌に羽織る。

 そしてクローゼットから下着とルームウェアを引っ張り出し、部屋を出た。
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