ワケありニートな年下ワンコを飼いました
「さすがなのは、ガクくんのほうよ。手先も器用だし、なんでもできちゃうのね。羨ましいわ」
「彩女さんは、仕事がバリバリできるじゃないですか。若いのに、こんな立派なマンションも買えちゃうし。家事能力がない彩女さんと、稼ぐ能力がない僕とで、バランスが取れているんですよ」
お互い、極端な気はするけども。足りない部分を補い合っているのは、間違いないわね。
それにしても、ふたりで食卓を囲むのはとても楽しい。食事って、誰かと食べると何倍も美味しく感じるものなのね。
そうして絶品ロールキャベツを味わって食後の片付けをしたあとは、先にお風呂へ入った。ガクくんはやっぱり、一緒に入りたがったけれど。一体、どこまで本気なのかしら。
洗面所も浴室も、物がすっきりとまとめられている。おかげでいつもよりバスタイムが快適で、ついつい長湯をしてしまった。
「お風呂どうぞ……あら」
お風呂から上がってリビングに戻ると、ガクくんはソファで寝息を立てていた。
やっぱり疲れていたのね。昨日からたくさん動いてくれていたし、無理もないわ。
体に毛布をかけて、その愛らしい寝顔を見つめる。
彼が本当はなにを求めているのか、いまは分からない。だから私は、自分のできることを頑張らなくちゃ。彼の居場所を作ってあげられるように。ギブ&テイクだものね。
「おやすみなさい」
フワフワの頭をそっと撫でながら小さく声をかけて、リビングの電気を静かに消した。
「彩女さんは、仕事がバリバリできるじゃないですか。若いのに、こんな立派なマンションも買えちゃうし。家事能力がない彩女さんと、稼ぐ能力がない僕とで、バランスが取れているんですよ」
お互い、極端な気はするけども。足りない部分を補い合っているのは、間違いないわね。
それにしても、ふたりで食卓を囲むのはとても楽しい。食事って、誰かと食べると何倍も美味しく感じるものなのね。
そうして絶品ロールキャベツを味わって食後の片付けをしたあとは、先にお風呂へ入った。ガクくんはやっぱり、一緒に入りたがったけれど。一体、どこまで本気なのかしら。
洗面所も浴室も、物がすっきりとまとめられている。おかげでいつもよりバスタイムが快適で、ついつい長湯をしてしまった。
「お風呂どうぞ……あら」
お風呂から上がってリビングに戻ると、ガクくんはソファで寝息を立てていた。
やっぱり疲れていたのね。昨日からたくさん動いてくれていたし、無理もないわ。
体に毛布をかけて、その愛らしい寝顔を見つめる。
彼が本当はなにを求めているのか、いまは分からない。だから私は、自分のできることを頑張らなくちゃ。彼の居場所を作ってあげられるように。ギブ&テイクだものね。
「おやすみなさい」
フワフワの頭をそっと撫でながら小さく声をかけて、リビングの電気を静かに消した。