ワケありニートな年下ワンコを飼いました
「彩女ー!」
お昼休み。会社の休憩室でガクくんお手製のお弁当を食べていると、声をかけられた。
「聞いたよー! プロジェクトの成功、おめでとう!」
「凛子、ありがとう」
彼女は、数少ない同期の秋山凛子。語学が堪能で頭もよく、容姿端麗。それなのに飾らない気さくな人柄で、周りからの信頼も厚い、とても優秀な子だった。
「あれ、お弁当を作ってきたの? 珍しいね」
「あ、う、うん。外勤しない日だから……」
珍しいどころか、いままで一度もないんだけどね。打ち合わせとか外勤が多いから、いつも外で済ませていたし……という、言い訳です。
「すっごく美味しそう。料理は苦手って言っていたくせに、やっぱり上手じゃない」
「苦手よ、昔からずっと……」
「ふーん?」
凛子は軽く首を傾げながら、隣の椅子に腰かけた。
「それにしても、はじめてのリーダーでバッチリ成果を上げるなんて、さすが彩女ね」
「メンバーに恵まれたの。みんな、とても優秀だから」
「謙遜しちゃって。彩女だから、メンバーをまとめられたのよ。そういえば、休暇は取らないの?」
「ちょっと、残務整理がね。リーダーって、プロジェクト完了後にもいろいろあるのね」
うちの会社では、次のプロジェクトにアサインされるまで、まとまった休暇を取る人が多かった。
プロジェクトの期間はまちまちで、2週間から1か月と短いものもあれば、1年以上に及ぶものもある。特に長期間のプロジェクト後は、ほとんどの人が長めの休暇を取っていた。
お昼休み。会社の休憩室でガクくんお手製のお弁当を食べていると、声をかけられた。
「聞いたよー! プロジェクトの成功、おめでとう!」
「凛子、ありがとう」
彼女は、数少ない同期の秋山凛子。語学が堪能で頭もよく、容姿端麗。それなのに飾らない気さくな人柄で、周りからの信頼も厚い、とても優秀な子だった。
「あれ、お弁当を作ってきたの? 珍しいね」
「あ、う、うん。外勤しない日だから……」
珍しいどころか、いままで一度もないんだけどね。打ち合わせとか外勤が多いから、いつも外で済ませていたし……という、言い訳です。
「すっごく美味しそう。料理は苦手って言っていたくせに、やっぱり上手じゃない」
「苦手よ、昔からずっと……」
「ふーん?」
凛子は軽く首を傾げながら、隣の椅子に腰かけた。
「それにしても、はじめてのリーダーでバッチリ成果を上げるなんて、さすが彩女ね」
「メンバーに恵まれたの。みんな、とても優秀だから」
「謙遜しちゃって。彩女だから、メンバーをまとめられたのよ。そういえば、休暇は取らないの?」
「ちょっと、残務整理がね。リーダーって、プロジェクト完了後にもいろいろあるのね」
うちの会社では、次のプロジェクトにアサインされるまで、まとまった休暇を取る人が多かった。
プロジェクトの期間はまちまちで、2週間から1か月と短いものもあれば、1年以上に及ぶものもある。特に長期間のプロジェクト後は、ほとんどの人が長めの休暇を取っていた。