運命の出会いは最悪でした

平穏な生活

学校一のイケメングループ「四天王」の先頭を歩く人
二年B組岩水玲央
私には手の届かない、そんな人だと思っていたけど
ある出来事から私の生活は360度ひっくり返ってしまった

ピー
笛がなった瞬間
スポッ
ゴールに入ったボール
すると同時に
「きゃー!」
女の子の黄色い声

「やったな!」
「あとは優勝するのみ!」
そんな声が聞こえてくる
「おー、すごいね」
親友の桜
「四天王ってやっぱすごいんだね!…
キャ!」
女の子に押されて体制が傾いた時
「危ない!」
あれ
冷たくない、むしろ温かい
そして何かに守られているような‥
「梨央奈?!大丈夫?」
「あっなんか痛くない」
「そりゃそうだよ」
え‥なんで?
私そんな運動神経よくないんだけどな
「きゃー!」
黄色い声
またシュート決めたのかな
そんな呑気なことを考えていたら声が聞こえた
「大丈夫?怪我してない?」
あれ?
この声、桜の声じゃない
って
「えー!
な、なんで玲央くんがいるの?」
「なんでって…」
「助けてくれたんだよ?」
た、助けてくれた?
とりあえずどかないと、絶対重かったよね
「あっごめんなさい重かったですよね」
そう言って玲央くんから離れる私
「ありがとうございました!
お陰で怪我することもなかったです!」
「うんこちらこそ
それじゃ」
「はい!」
ふー、とりあえず一件落着かな
「なになにー
なんかいい感じじゃん」
私が?誰と?
「全然。」


「ばいばーい!」
「また明日」
桜と別れひとりで帰っていると
「よっ」
流石に友達も数少ない私のことだと思ず家に行こうと早歩きした時
「おい、無視するな」
「えっ私?!」
「そうだよ
あんた今日転びかけてたでしょ」
れ、玲央くん?!
なんで私になんかに話しかけてるのだろう?
「あ、転びましたけど」
「実言うとさ、あん時パンツ見えてたよ」

ぱ、パンツ?
「はぁーーー!」
最悪!
もうお嫁行けない…
「てへ、」
「てへ、じゃありません!
サイテーです!
私もう嫌いです
でわ」
「おい待てよ!」
そんな声も無視して歩く
最悪だよ
あんなのどこがいいかわかんない
こんな奴が「四天王」のメンバーなんて…



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