運命の出会いは最悪でした

変わった家と生活

引っ越してから三日
まだまだ慣れません
「待って、ここどこ?」
家にいるはずなのに、いつも迷子になる
そのぐらい広いってすごい
「…ったく、梨央奈こっち」
いつもクールな玲央なのに、本当の性格はクズでだらしない
「ありがとう」
でも、パンツを見られたのは最悪だけど…
「そろそろ覚えろよ」
「ごめん…」
「謝られても困るんだけど」
なんだかんだ言って玲央は、優しい
最初は、こんな相手と住むなんて考えただけで最悪だったけど三日も経てばこの性格にも慣れてくる
とてもじゃないけどなんだか心地良くてすんなりと入れた
「てか明日から学校だけど、」
あ、
忘れてた
やばい、バレちゃうかもしれない
「なぁ」
「何?」
お菓子を食べながら、聞いてくる玲央
次の言葉が出てこない
ん?
なんか顔が赤い気がするのだけど…
まあ気のせいか
「やっぱ」
やっと口を開いた玲央だけど
「いや、なんでもない」
いつもの玲央じゃない
あの睨みつけるような感じはどこ行ったの?
それに…
ジッと見つめると目を逸らす
いつもだったら目を逸らさず「なに」って聞いてきてくれる玲央なのに
まぁ気のせいだよね
それとも見つめられるのが苦手なのかも
そうだとしたら気づかない自分が恥ずかしい
そんな事を考えていたら「ご飯よー」とお母さんの声が聞こえた
「はーい」
元気いっぱいに返事をして部屋を出た
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