芸能人の幼なじみと、ナイショで同居しています
「ああ、暑くて脱いじゃったみたい……」
「もう! 暑いからって、脱がないでよね!」
私の心臓、さっきからずっとバクバクしてる。
「何だよ、そんなに焦って。萌果、俺の裸なんてもう何回も見てるじゃない」
くいっと唇の端を上げた藍が、わざと私に近づいてくる。
「そ、それは子どもの頃の話でしょう!? 誤解されるような言い方しないで。それと、早く服を着て!」
「うおっ!」
私は畳の上に脱ぎ捨てられていた藍のスウェットを拾い、藍の顔を目がけて投げつけた。
そして、慌てて和室から出ていく。
もう、藍のバカ!
朝からドキドキさせないで……!