芸能人の幼なじみと、ナイショで同居しています


「ねぇ、萌果ちゃん。近いうちに、仕事で1日休みがもらえそうなんだけど……良かったら、ふたりでどこか出かけない?」

「ふたりで……?」

「うん。俺、萌果ちゃんとデートがしたい」


デ、デート!?


「小学生の頃は、ふたりだけで出かけるのはダメだって、親に言われて無理だったけど……今はもう子どもじゃないから」

「そう、だけど……」


すぐ目の前にある瞳に吸い込まれたように、目が離せない。


「萌果の1日を……俺にちょうだい?」


低く甘い声に、心臓が高鳴る。


「俺、萌果ちゃんと一緒に過ごしたいんだ」


そんなことを言われたら……嬉しくて断れない。

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