芸能人の幼なじみと、ナイショで同居しています


確信したように尋ねる陣内くんに、私は戸惑ってしまう。


「ええっと……」


そもそも、掲示板に貼られていた写真と全く同じものを、どうして陣内くんが持ってるの!?


「ち、違うよ」


私は、どうにか平静を装って答える。


藍との関係は、学校では秘密だから。


『はい、そうです』だなんて、さすがに言えない。


「久住くんと私は、知り合いじゃないし。人違いなんじゃ……?」

「またまた〜。嘘ついたってダメだよ。俺、見てたんだから」


見てた?


「ほら。これ、よく撮れてるでしょ?」


恐る恐る、私は陣内くんが見せてきたスマホを覗き込む。


直後、心臓が凍りついた。


そこには、ハグをしながら見つめ合う私と藍の横顔が、はっきりと写っていたから。


う、うそ。信じたくはなかったけど、あの掲示板の写真の犯人は……陣内くんだったの?!


「ど、どうしてこんなことを……?」


陣内くんに尋ねる声が震える。

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