芸能人の幼なじみと、ナイショで同居しています
12. 気づいた気持ち
「はぁ、はぁ……っ」
私は、無我夢中で廊下を走り続ける。
悲しさと苛立ちが最高潮に達して、つい感情のままに叫んでしまったけど。
もしかしたら私、とんでもないことをしちゃったかもしれない。
この前の数学の補習のときに、藍はこれからもモデルの仕事を頑張りたいって話していたところなのに。
もしも陣内くんに、あの写真を流出されたりしたら……藍のモデルとしての生活にも影響があるかもしれない。
「ああ、どうしよう……」
走ってやって来た屋上の隅っこで、私は一人うずくまる。