芸能人の幼なじみと、ナイショで同居しています


「ごめんね。予告もなく、いきなり連れてきてしまって」

「ううん」

「萌果との交際は、しばらく社長たちには黙っておこうと思ってたんだけど……」


藍が、ビルを見上げる。


「今日萌果とデートして。俺は、改めて萌果のことが大好きで大切だって思ったから。隠れて付き合わず、ちゃんと報告したいと思ったんだ」


藍……。そんなふうに言ってくれるなんて、嬉しいな。


「私も、藍がお世話になってる社長さんたちにご挨拶したい」

「ありがとう。それじゃあ、行こうか」


私たちは、芸能事務所のオフィスへと向かった。

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