芸能人の幼なじみと、ナイショで同居しています
「今日、社長に萌果との交際を報告して、OKをもらえて。俺……これからもっと頑張って、モデルとして大きくなりたいって思ったよ」
「そっか。頑張って。藍なら、きっとできるよ」
私は藍の手を握る力を、少し強める。
「今はまだ世間に交際は秘密だから。普通にデートできなかったりして、萌果には色々と辛い思いをさせてしまうこともあるかもしれないけど……」
藍が真剣な表情で、真っ直ぐ私を見つめてくる。
「俺は、萌果のことが大好きだから。これからもずっと、俺の隣にいてくれる?」
「もちろんだよ」
私は、迷いなく返事をする。
「私はもうどこにも行かない。ずっと、藍の隣にいるよ。ずっとそばで、藍のことを支えたい」
「ありがとう」
微笑むと、藍はジャケットのポケットから何かを取り出した。