芸能人の幼なじみと、ナイショで同居しています
昔は同じくらいだった身長も、今やすっかり伸びて私よりずっと高い頭の位置で驚く。
「母さんに言われて俺を起こしに来てくれたのなら、最初からそう言ってくれれば良かったのに。何も言わないから、てっきり寝込みを襲いに来たのかと思っちゃったじゃん」
「……っ!」
さっきベッド上で藍に抱きしめられたときのことが、頭の中を過ぎる。
「萌果ちゃん、なに真っ赤になってるの?」
藍がニヤリと口角を上げた。
「もしかしてさっきのアレ、思い出しちゃった?」
わざとらしく藍が耳元に囁く。
うう、耳に息が……!