芸能人の幼なじみと、ナイショで同居しています


「かっ、彼氏じゃないよ! えっと、あの子はちょっとした知り合いっていうか」

「ふーん。知り合い、ねぇ……」


陣内くんがゆっくりと、私に近づいてくる。


陣内くんもいちいち私に構ってないで、友達のところに行けばいいのに。


「おっ?」


すると、陣内くんの視線が私の首元へ。


「ねえ。それ、どうしたの?」

「え?」

「こーこ」


陣内くんに首筋をツーッと指で撫でられ、思わず固まる。


「梶間さんのここ、赤くなってるじゃん」

「っ!」


陣内くんに、昨日藍につけられたキスマークのことを言われているのだと気づいた私は、内心冷や汗ダラダラ。


赤い跡がブラウスの襟から少し見えていたから、今朝髪の毛で隠してきたのに。


まさか、速攻で気づかれちゃうなんて……!


「もしかしてそれ、昨日の男にでもつけられた?」

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