芸能人の幼なじみと、ナイショで同居しています


それから数日後の昼休み。


私が、学校の廊下をひとりで歩いていると。


──ぐいっ。


後ろから突然誰かに腕をつかまれ、体がのけぞりそうになる。


「きゃ!」


そのまま私は、近くの教室へと引っ張りこまれた。


そして、空き教室の壁へと体を押しつけられてしまう。


「ちょ、ちょっと!」

「しーっ」


聞き慣れた声がして、ハッと顔を上げると……。


すぐ目の前にいたのは、藍だった。


「えっ、藍!? どうしてここに……?」

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