芸能人の幼なじみと、ナイショで同居しています


それから、約1時間後。


「藍、ご飯できたよ!」


夕ご飯の準備が整ったので、私はリビングにいる藍に声をかける。


「あー、腹減った〜」


私が呼ぶと、藍はすぐにやって来た。


「うわ、めっちゃ美味そう」


ダイニングテーブルに運んだばかりのチャーハンを見て、藍が瞳を輝かせる。


テーブルの上には、ふたり分のチャーハンにサラダ、玉子スープが並ぶ。


「萌果ちゃんって、料理できたんだね」

「カレーとか、簡単なものしか作れないけど……」

「俺、料理とか全然できないからすごいよ。いただきまーす!」


ダイニングテーブルについた藍が、さっそくチャーハンを口に運ぶ。


どうかな? 藍のお口に合うと良いんだけど……。


私はフォークを手に、ドキドキしながら藍を見つめる。

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