今日も世界は愛で満ちてるというのに私の世界に愛は無い~愛を知らない私は愛を乞う
愛が無くても愛を乞う
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僕が事故にあい会社を休んでから二週間が過ぎていた。社長である父さんはもう少し休んでも良いと言っていたが、僕は会社へと出社した。会社に行くと沢山の人から声を掛けられ、沢山心配をさせてしまったことが分かった。申し訳ないと頭を下げると、皆は笑顔で迎え入れてくれた。仕事に穴を開けてしまったが、こうやって迎え入れてくれてありがたいと思った。僕は以前よりも気合いを入れて仕事に取り組んだ。父の背中を見て、吸収できるものは全て自分のものにしようと必死に仕事をこなしていく。そんな日が続いていた。
そして迎えた週末。
久しぶりに二人で『ラビリンス』に行こうと愛花さんと話をしていた。僕は急いで業務を終わりにしてカバンを手に取ると、社長が声を掛けてきた。
「今日は早いんだね。あの子とデートかい?」
「はい。今日は久しぶりに行きつけのお店に行くんです」
「良いね。愛花さんとは私もゆっくり話をしたい。一度食事をしようと言ったがあれからいろいろあって話が流れているだろう。今度一緒に食事をしようともう一度伝えてくれないかい?」
「分かりました。伝えます。お疲れ様でした」
「お疲れ様」