今日も世界は愛で満ちてるというのに私の世界に愛は無い~愛を知らない私は愛を乞う
私は『ラビリンス』のカウンターに座り、男性達がイチャつくのを眺めていた。
「あんた、あんなの見て楽しいの?」
「徹子ママ、楽しいよ。勉強になる」
「何の勉強よ。そんな勉強する暇があるなら受験勉強しなさい」
「分かっているけど、私には必要なの。虎ちゃんに嫌われたくない」
「ああ、あんた彼氏が出来たんだっけ?良いじゃないリア充、今が一番楽しい時ね。大好きな彼氏がいて最高じゃない」
私は何も答えられない。
「大好き……なのかな……」
「違うの?」
「…………」
私は何も答えられない。