今日も世界は愛で満ちてるというのに私の世界に愛は無い~愛を知らない私は愛を乞う
「あんた虎ちゃんと別れてからここに入り浸ってるけど大丈夫なの?」
「別に大丈夫だよ」
「大丈夫じゃないでしょ。虎ちゃんに自分の事を話したの?あのことだって話していないんでしょう?」
あのこと……。
「うん。話していない」
徹子ママがもう一度、大きな溜め息を付いた。
「あんたはどうして言わないのよ。そんな顔をするぐらいなら話をしなさいよ」
「ムリだよ。虎ちゃん好きな人が出来たって。大学で心理学まで学んで努力したのに、愛することに努力は必要無いって言われちゃった」
「それは……」
徹子ママが息を呑むのが分かった。