今日も世界は愛で満ちてるというのに私の世界に愛は無い~愛を知らない私は愛を乞う
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歩夢とお酒を飲んだ次の日の朝、私は鼻歌を歌いながら台所に立っていた。
朝ご飯はほかほかのご飯に、味噌汁と卵焼きとウインナーだ。美味しそうな香りに顔が緩む。
さあこれをお皿に並べてっと……。そうしているうちに、後ろでガタンと音がした。ゆっくりと振り替えるとそこには昨日いっしょに飲んだ歩夢が目を見開いた状態で立っていた。
「……っ……あっ……あっ……」
驚きすぎて声が出ないのだろうか?固まったまま動かない歩夢に愛花は声を掛けた。
「歩夢くんどうしたの?朝ご飯作ったから一緒に食べよう。って言うか冷蔵庫の中の物勝手に使っちゃってごめんね」
そう言った所で、歩夢が口を開いた。
「あの……ご迷惑をおかけしてしまって……その……どちら様ですか?」
えっ?
「覚えていないの?」
私がそう言うと、歩夢はガバッと正座の態勢に入った。そして床に額を擦りつけるような形で謝りだした。