今日も世界は愛で満ちてるというのに私の世界に愛は無い~愛を知らない私は愛を乞う
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居酒屋での食事が終わり会計をしていると、数人の男女がやって来て後ろから声を掛けてきた。
「あっれー?歩夢じゃん?」
「ホントだー」
レジで支払いをしていた歩夢が振り返る。
「あっ……どうも……」
歩夢の反応からそんなに仲が良くない人達だと気づき、私は帽子を目深にかぶり、そっと歩夢の後ろで息を殺して待つ。そんな私に気づいた男性が声を掛けてきた。
「お兄さん歩夢の友達?っていうか、歩夢に友達いたんだ?」
くくくっ。
くすくす。
嫌な笑い声が聞こえてくる。
何だろうこの人達……感じが悪い。
お酒を飲み過ぎて気でも大きくなっているんだろうか?