今日も世界は愛で満ちてるというのに私の世界に愛は無い~愛を知らない私は愛を乞う
「俺ら会社の同期なんすけど、こんな気持ち悪い奴と付き合わない方が良いっスよ。知ってます?こいつストーカーなんすよ」
ウザっ。
何だこいつ。
歩夢の方へ視線を向けると、青い顔をして固まっていた。その顔を見て、イライラのボルテージがぐんぐん上がっていく。
ふざけるな、何だこの失礼な奴らは……私が前に出ようとしたとき、ねっとりと絡みつくような女性の声が聞こえてきた。
「歩夢くーん、こんな所でどうしたのぉ?私の後でも付けてきたのぉ?」
歩夢の視線が声の主に向かう。
「相変わらず気持ち悪い」
ボソリと女が呟いた。
気持ち悪いって何……。
何が起きている……意味が分からない。