今日も世界は愛で満ちてるというのに私の世界に愛は無い~愛を知らない私は愛を乞う
僕の方を振り返った女性に、勢いのまま土下座した。申し訳なかったと、ひたすら謝るしか無いと思った。責任を取るとそう言うしかないと思った。しかし、女性は僕をみて笑いながらからかってくる。
耳にフッと息を吹き掛け僕をからかう。
僕の体はそれだけで反応して赤く染まった。
そんな僕に女性は昨日の夜の様子を聞かせてくれた。まるで昨日の様子を再現するように思い出させようとするかのように、生々しく話し出した。僕がこの人の体に覆いかぶさってスンスン匂いを嗅いだことまで聞いて落胆した。
まるで変態だ。
変態でストーカーだなんて最悪じゃないか。
僕はとんでもないことをしたと謝ると「とんでもない事って?」と聞き返され、僕はあたふたした。だって今までの話をまとめると大人な関係になってしまったと言うことなのでは……頭の中がグルグルする。
あたふたする僕を面白がるように女性は僕の耳元で「エッチ」と言ってきた。その言葉に僕の体がゾワッと震えた。嫌な感じはしない、むしろ喜びで体が震える。
見つけた。
僕は見つけてしまった。
僕だけの人を……。
それから愛花さんが『ラビリンス』であった男性だと言うことが分かり歓喜した。僕はあの男性のことも気になっていたので、二人が同一人物だったことがとても嬉しかった。それから僕は毎週『ラビリンス』に通った。もちろん愛花さんに会うためだ。仲良くなればなるほど、僕は愛花さんにのめり込んでいく。
愛したい。愛したい。愛したい。
溢れる想いが僕の体を支配する。
気持ち悪いとまた言われてしまうだろうか?
僕は自分のを出しすぎないように努力した。気持ち悪くならないように、気持ちを制御する。