冷血悪魔な社長は愛しの契約妻を誰にも譲らない
 パソコンでリストを作ってまとめたり、自分の手もちの取引先について詳細を記した資料を作ったり、経理に叱られないよう外回りをする際に使用する経費の計算をしたり、意外と忙しいのである。

 せっせとタイピングしていると、ふとスマホの通知に気がついた。

 藍斗さんからだ。

【今日は遅いのか?】

 この文面を見る限り、彼は既に家にいるのだろう。

 大抵の場合、私が藍斗さんを出迎える形になるから連絡してきたのだと思われた。

【仕事が残ってて。でももうすぐ終わる予定】

【迎えに行く。外で待っているから、さっさと終わらせて帰ってこい】

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