冷血悪魔な社長は愛しの契約妻を誰にも譲らない
「藍斗さんの恋人だって人から連絡があったの」
非通知でかかってきた電話について説明すると、藍斗さんは呻くように息を吐いた。
「別に犯人がいると考えるよりは、尚美がやったと考えるほうが早そうだな」
「……やっぱりそうなのかな。そこまでするほど、藍斗さんと結婚したかったってこと? もしかして私が知らない理由でも――」
「ない。金のためだ」
きっぱり言い切られて口をつぐむ。
「この件はちゃんと詰めておくべきだな。もし本当に尚美のやったことなら、償わせる」
「そこまでしなくても。もう昔の話なんだし、私は気にしてないよ。これからしないでくれるならそれでいい」
非通知でかかってきた電話について説明すると、藍斗さんは呻くように息を吐いた。
「別に犯人がいると考えるよりは、尚美がやったと考えるほうが早そうだな」
「……やっぱりそうなのかな。そこまでするほど、藍斗さんと結婚したかったってこと? もしかして私が知らない理由でも――」
「ない。金のためだ」
きっぱり言い切られて口をつぐむ。
「この件はちゃんと詰めておくべきだな。もし本当に尚美のやったことなら、償わせる」
「そこまでしなくても。もう昔の話なんだし、私は気にしてないよ。これからしないでくれるならそれでいい」